2015年4月2日木曜日

イギリスの庭

このあいだ、夜中にいやぁ〜な夢みちゃった。

親が死んじゃった…ってシチュエーションで、「父?母? そりゃ年齢でしょうがないわよ」と、知らせてきた相手(たぶん二番目の子)に淡々と返事した時はなんともなかったのに、うちのどら息子がかなりショック受けてるってきいたとたん急に言いようもない不安が襲ってきて、しっかり目が覚めちゃった。

そんなへんな夢見たのは、『イングリッシュガーデン〜英国に集う花々〜』の展示に連れて行きたかったのになぁ〜んにもできなくて、自分の気持ちがジタバタしてたからかなぁ…。


それがねぇ、ここ1年くらいかなぁ…いろんな税金高くなったあたりからぶっちゃけお金にぜんぜん余裕なくて(涙)、どうしても行かなきゃならない実家なんか以外は出かける計画がたてられなくて、博物館や美術館のリサーチをまったくしてなかったんです。『日曜美術館』見ると行けない気持ちが悲しくて、録画解除してるくらい。
だけど、先々週、向かいで読んでる夫の新聞にこの広告をみつけちゃったわけですよ。
うちの母親、すーんごくお花好きなのよね。

わたしも花はきらいじゃないし、華道もちょろっと子どもの頃やってたけど、うちの母ほどじゃなくてねぇ。
そんなわけで、何度も行ってるイギリスだけど、すごく植物の興味や知識があるわけじゃないから、わざわざ時間をさいてキューガーデンまで足を伸ばすほどかなぁ〜って思って行ったことがなかったの。

それが、去年の旧婚旅行(笑)の時に、夫がストーンヘンジツアーに行ってるあいだ、ヒマでさぁ。街は観光客ばっかりで(わたしもそのひとりですけどねぇ)ひとりでぽわぽわ歩いて楽しみにくくて、街のお天気はイマイチ。そしたら、郊外のお天気はそれほど崩れない予報だし、初めてお花にいい時期にロンドンにいたのもあって、おもいきって中心街を脱して電車に乗って行ってみたのよ。

そしたら、これがもぉ〜すっごく良くてね。今まさにここに母がいたらとても喜ぶよなぁ、でもロンドンまで連れては来れないわ…って、花を見ながらじんわり泣けてきちゃった。

それが、下関でやってるわけですよ。
なんとかしたい…って思うのは、わたしの性格上当然でして…。

なんとかつれて行けないこともないけど、なにしろあと一週間で病院の日程を調整して体調がいい時に車椅子押して連れて行ける自信がなくて、けっきょく断念。自分のやってることすら自信が持てないのに、ふつうじゃない状態の親を連れてなんて想像もつかなくて、それを考えるとまた気持ちがクシュゥ〜ッとなっちゃってたのよ、この一週間。あぁ〜あ…、ザンネンだ。

それで、あんな夢みちゃったのね。
ドキドキがとまらなかったから、朝、夫が出かけるのを待って、電話かけて安否確認したらだいじょうぶでホッとしました。

そういえば、キューガーデンに行った事、書いてなかったですね。

でかい!
有名な温室というのを帰国後に知る、熱心に観光する気がさらっさらなくムダにイギリスに何度も行ってるワタシでございますよ、はい。ちゃんとした解説を、ここに自分用メモで貼付けとこう。

あともうひとつのヴィクトリア時代に建てられたガラスの温室は、行った時には中身を入れ替えてたみたいで、入り口から中を見るしかできなかったのよね。今はどうなんだろう?

ゴミ箱までオサレ。


とつぜん、ケンカ売ってきた孔雀。

キーッ!!って鳴いて、羽広げて追っかけてきたから、とてもじゃないけど求愛とは思えない…orz.

まぢか?…ってほどでっかい芥子。

対比になるように自分で持って撮ってみたけど、手が手前だから写真で見るより大きいのよ。すごいでしょぉ?

遠くからいい香りがするので、近づいてみたら…。

でかい木しかなくて、これからいい香りがするのよ。花が咲いてないのに…。
すぐそばに説明のプレートがあって、『Sweet Chestnut』The leaves of sweet chestnut are used in herbal remedies for coughs and other irritations of the respiratory system, and for disorders affecting the legs and circulation.…ですと。ほぉ〜。
この香りはとっても好きだからうちにもほしいけど、この大きさは庭木には向かないからアロマオイルを見つけてみよう。

他にもいい香りがしたので道をはずれてみたら、

エゴノキじゃん。
『Styrax Japonica』日本・韓国・中国って書いてあって、へぇーそうだったんだ。これなら、植えてもよさそうだねぇ。

大きさといい、色合いのグラデーションといい、わたし好み♡

こういうのがちゃんと計算されて、そこらじゅううじゃぁ〜っとあって、もう…うっとり。
もっと花の名前とか、植物に興味を持って勉強しておけば良かった…と、ほんとに自分のこのいいかげんなのがザンネンすぎる。

とにかく広くて、歩いた歩いた。いったい何歩歩いたか、万歩計つけとけばよかったかも。
でもそれがぜんぜん苦痛じゃなくて、なんにもなくても楽しいのよぉ。

まるで絵はがきみたいな風景だよね。また五月下旬から七月初旬に行きたいなぁ。フィッシュ&チップスにビール…にいい季節だし。(えっ?そこぉ?)
でも植物園が見頃の時期だと、観光客が多くて疲れる…。悩みどころだわ。
それよりおサイフのほうが大問題なんだけど、そうやって現実を直視しすぎて「なにもかもできない」って全否定しちゃうと凹んできちゃうから、楽しく脳内計画しちゃおう♪

さて、さきほどの『イングリッシュガーデン〜英国に集う花々〜』の展覧会。
調べてみたら、生のお花があるわけじゃなくてキュー王立植物園が所蔵しているボタニカルアートの展示だったみたいで、それだったらそんなにザンネンに思わなくてよかったんだって、正直ちょっと…ホッとしました。

しかも、下関だけでやってるわけじゃなくて、これまでに2014年4月4日(金)〜5月18日(日) 奥田元宋・小由女美術館、2014年6月28日(土)〜8月24日(日) 郡山市立美術館、そして2015年2月7日(土)〜3月29日(日) 下関市立美術館で開催されていて、このあと、わたしが調べた範囲では、2015年4月18日(土)~5月24日(日)香川県立ミュージアム、2016年1月16日(土)〜3月21日(月)汐留ミュージアムと巡回予定。
機会とご興味があられましたら、どうぞ。