2018年7月9日月曜日

筆を洗う

獺祭を作ってる蔵元も今回の水害の被害で建物の一部に土砂が流れ込んで、出荷できなくなりそう…ってきいた。
大変だろうなぁ、いろんな所がいろんな意味で。

25年前の鹿児島市内の水没のときの経験上だけど、泥出ししても家具はまず使えない。木部は奥から奥から泥が吹いてきて、使えるのは陶磁器くらいだけ。衣類もほとんど使えない。

それでも、炎天下に泥出して、使えそうなものを選んでとっておく。しばらく時間が経って、もうどうしようもなく使えないんだって自分が納得しないと捨てられない。『ときぐすり』ってあるんだなぁ〜って思った。

そんな気持ちの週明け、4年前みたいにすぐボランティアに行きたいけど、今回はムリだ。手弁当で、自分の足で行って、責任持って足手まといにならず手伝える体力の自信がない。

筆で有名な熊野町でも、ひどい土砂崩れがあったらしい。

それをきいたら心がザワザワして、とつぜん化粧筆を洗いはじめた。


こんなわたしが直接手助けできるわけない。でも、何かできることないかって考えたら、物を買って支援するのも大きいけど、今あるものに愛を込めて扱うのもあるんじゃないないかと…。
一種の願掛け…みたいな、自己満足とか、独りよがりな思い…なんだろうけど。

熊野町に直接知ってる人は今はいないけど、筆を作る従業員さんやその周辺のかたたちに心の平静といつものなにげない日常が戻りますように…。