2020年4月10日金曜日

ECMOのギモン

ECMOエクモ(体外式膜型人工肺)の量産ニュース。
「これで安心ね?」って思ったわたしに、作りゃいいってわけじゃない…ってダメ出し。

そう言った知人(医療従事者)によると、
  • ECMOは特殊な訓練が必要。
  • 動かすために複数人数が必要。
  • きちんと使いこなせる人がまだ少ない。
  • いま現在ある器械を全部使えてない状況。
  • ECMOを使って助かる率がまだ低い。
「そっかぁ…あれば助かるんだと思ってた」

ドラマなどで見る人工呼吸器は、ざっくりいうと酸素をまぜた空気を肺に送る。
←こういうやつ

肺炎で肺が機能してないと、こういう人工呼吸器で肺に酸素を送ってもカラダに酸素がまわらない。
そこで、肺の機能の代わりにECMOをつかって、血液をいったんカラダから外に出して、その血液に酸素を加えてカラダに戻して、その状態で生命を維持してるあいだに、カラダの中の新型コロナウイルスの毒素が抜けて肺の機能が回復するのを待つ。

そういうふうに、血液を外に出して循環させるために、首と鼠蹊部に太い管を通し血液を循環させるから、かなり高度なテクニックと管理が必要。

(ここで、その管とおしてる臨床写真を見せてもらった)
「ひえぇ〜っ😱 わたしの指くらいの管が首と足の付け根に刺さってる💦 こんなとこから出して入れてする機械だとは知らなかった」

これを一台を回すために医師や看護師や臨床工学技師が常時6〜7人必要で、24時間動かすため20人スタッフが確保できていなければならない。

「この医療従事者が不足してる状態で、それはむずかしそうね?」

今、講習会が増え使える人を増やそうとしているけれど、受講だけで充分に訓練されてない人が使うのはとても怖い。なので、それができてない状態で器械だけ増産させても…。現実的には、増産といってすぐに作れる機械ではなく、部品を中国で作ってるものが多く生産台数は増えそうにもない。それより人員の確保のほうが優先課題。

そして、そういう使うのが大変な器械だが、救えた人数がまだ増えていない。新型コロナウイルスは劇症化するスピードが速く、ECMOをつかっても患者の回復を待てないまま亡くなっている。

「そうなのかぁ。使うことで良くなる人が多いなら器械も増えたほうが安心だけど、あまり変わらないならなぁ。もし自分がそういう状態になった時、それだけの人数を自分の治療だけのためにいてもらうよりもっと他のたくさんの人を助ける時間に使ってもらいたいなぁ」と、ぼんやり思った。

この緊急事態宣言の忙しいなか、一般人のわたしにわかる言葉でのお話、助かりました。ありがとうございます♡ また教えてくださ〜い♪