漢方に興味がわいて、浅田宗伯や津田玄仙などの漢方関連の古典に手を出しはじめたわたし。
おぉ〜い、どこに行くwww
せっかく調べたから、『人参養栄湯』をまとめとこ。
津田玄仙の「療治経験筆記」に人参養栄湯を使う目的が、「毛髪脱落、顔面無沢、惚惚健忘、口炎不食、心悸不眠、固身固渋、爪枯筋涸」と、書いてある。
・毛髪脱落(髪の毛が抜ける)、爪枯筋涸(爪が脆く割れ、筋肉の潤いが抜けひきつる)のは、血虚。
・顔面無沢(顔に色艶がない)のは、血虚や心虚。
・惚惚健忘(手中力がなく心がうつろで物忘れする)のは心血虚。
・口炎不食(味覚低下して食欲がない)のは、脾虚。
・心悸不眠(動悸がして眠れない)のは、心気虚または気逆。
・周身固渋(体から汗・咳・下痢などいろんなものが出ていく、体の皮膚が乾燥する)のは、血虚って習ったけど、状態から見ると気虚・脾虚から血虚になるのかなぁ??(家に帰って気づいた些末な疑問を忙しい先生にわざわざ興味本位できくのも憚れ、あやふやで申し訳ない💦)
中に入ってるのは、『十全大補湯』から川芎をのぞいた
人参、当帰、芍薬、地黄、白朮、茯苓、桂皮、黄耆、陳皮、遠志、五味子、甘草。
当帰・芍薬・地黄は、『四物湯(当
帰、地黄、芍薬、川芎)』にはいっていて、血(けつ)をおぎない痛みを落ち着かせ健康にする。
白朮・茯苓・甘草は、『四君子湯(蒼朮、茯苓、甘草、人参、生姜、大棗)』にはいっていて、脾虚をなおして気を補う。
桂皮は、汗を出し熱をさまし胃を健康にする。甘草とあわせて気逆にも効果がある。
黄耆は、体を健康にし気を補い汗を止め利用作用がある。
陳皮は、痰をとって咳をとめる。
遠志は、痰をとって落ち着かせ物忘れに効果がある。
五味子は、咳ををおちつかせ下痢を止め体を養う。
注意:この中の生薬では、地黄に気をつける。下痢やムカムカするなど胃腸障害があらわたら、他の薬を考える。
あぁ〜、だから咳が出た夫が、『補中益気湯』じゃなくてこれを飲んでたのかぁ。
「心気虚は心血虚を惹起して、健忘・煩驚・動悸・不安感・不眠(入眠困難・中途覚醒・多夢・早朝覚醒)が出現する」と、言葉はこむずかしいけど、ゆっくり考えたらなんとなくわかる。
…てなわけで、肌カサカサ、髪の毛バサバサ、食欲イマイチ、眠れない、物忘れもちょいちょい。軟便や咳が出たりしたら、これがピッタリ。
『人参養栄湯』は記憶障害にも効果があるみたいだから、ふふふ…わたしにいいかも♪